なぜ北アイルランドだけ英国領?アイルランドとイギリスの歴史と現在

なぜ北アイルランドだけ英国領?アイルランドとイギリスの歴史と現在について押さえておきたい ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

分断によって誕生した北アイルランドでは、新たな火種が生まれました。人口の約3分の2を占めるプロテスタント系住民(親英派/ユニオニスト)が政治・経済の実権を握り、少数派となったカトリック系住民(アイルランド統合派/ナショナリスト)に対して雇用や住宅、投票権の面で激しい差別を行ったのです。

1960年代末、カトリック系住民が米国の公民権運動に影響を受けて抗議デモを起こすと、治安部隊や親英派武装勢力との衝突に発展。1972年には英軍空挺部隊が非武装のカトリック系デモ隊を銃撃し14人が死亡した「血の日曜日事件(ブラッディ・サンデー)」が発生し、情勢は完全に制御不能に陥りました。

これを機に、カトリック系の過激派組織IRA(アイルランド共和軍)が英軍や要人に対する爆弾テロを激化させ、プロテスタント系のロイヤリスト武装組織も報復テロを展開。およそ30年間にわたり3,500人以上の死者を出したこの流血の時代は、一般に「トラブルズ(The Troubles)」と呼ばれています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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