なぜ豚こまカレーは固くなる?安い肉が劇的に柔らかくなる極上プロ技
なぜ豚こまカレーは固くなる?安い肉が劇的に柔らかくなる極上プロ技とはどんな影響があるのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。
カレーを作るとき、鍋に油を引いて豚こま肉と野菜を一緒に炒め、水を加えてグツグツと20分以上煮込む工程が一般的です。しかし、この手順こそがカレーの肉が固くなる理由そのものです。
豚こま切れ肉は、モモ肉やウデ肉、バラ肉などの端材を集めてスライスしたものです。特に安価な豚こま肉には、脂肪分が少なく筋繊維が密集したモモやウデの赤身が多く含まれています。肉の主成分であるタンパク質(ミオシンやアクチン)は、加熱温度が65℃を超えると急速に収縮を始めます。薄い豚こま肉を強火で長時間加熱し続けると、筋繊維がぎゅっと縮み上がり、内部に蓄えられていた水分や旨味エキスが完全に外へ押し出されてしまいます。これが、豚肉を煮込むと固い原因の正体です。
牛すね肉のようなコラーゲンを多く含む肉は、長時間煮込むことでコラーゲンがゼラチン化して柔らかくなります。対照的に、薄切りの豚こま肉は煮込めば煮込むほど水分が抜けてパサつき、まるでゴムのようなカチカチの食感に陥ってしまいます。