濡れた本にドライヤーは絶対Ng?冷凍庫で波打ちを防ぐ復活術の全貌
濡れた本にドライヤーは絶対Ng?冷凍庫で波打ちを防ぐ復活術の全貌に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。今すぐチェックことができます。
一般的な書籍よりも遥かに厄介なのが、ファッション誌や写真集、漫画雑誌のカラーグラビアです。これらにはインクの発色を良くするために「カオリン」などの粘土鉱物を含む塗料が塗布されたコート紙(アート紙)が使われています。一度濡れて乾き始めると、塗料同士が接着剤のように作用し、無理にめくろうとすればページ表面がベリベリと剥がれて修復不能に陥ります。
もしページ同士が密着してしまったら、くっついた雑誌の剥がし方として「ぬるま湯の蒸気」または「再加湿」を試みます。お風呂場に数分持ち込んで湿度を与え、塗料の結合が緩んだ隙に、薄いセルロイド製の下敷きやテフロン製のヘラをページ間に差し込んでミリ単位で慎重に剥がしていきます。
また、湿った本を放置する際に最も警戒すべきが、濡れた本のカビ防止対策です。紙の主成分であるセルロースと製本糊はカビにとって絶好の栄養源であり、温度20℃以上・湿度60%以上の環境下では、濡れてから24〜48時間以内に不可逆的なカビの繁殖が始まります。生えてしまったカビ毒や胞子は周囲の蔵書へも飛散するため、初期段階でエタノールを染み込ませた布で拭き取るなどの除菌対応や、風通しの良い日陰での完全乾燥が欠かせません。