鮭はなぜ赤い?アスタキサンチンの抗酸化力と美肌・疲労回復の真相

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鮭の切り身を見れば、誰もが「赤身魚」を連想するはずです。しかし、水産学における魚の分類基準は身の色そのものではなく、筋肉中のヘモグロビンやミオグロビンといった血色素タンパク質の量で決まります。マグロやカツオのように自ら色素タンパク質を多く持つ魚が真正の赤身魚であり、鮭は本来、色素タンパク質をほとんど持たない純粋な「白身魚」なのです。

では、なぜ鮭の身は鮮やかなサーモンピンクや濃い紅色に染まっているのでしょうか。その理由は、鮭の主食となる餌にあります。鮭は海を回遊する過程で、アスタキサンチンを豊富に含むオキアミや微細藻類、エビなどの甲殻類を大量に捕食します。摂取された色素は体内で代謝されず、筋肉組織(身)にダイレクトに蓄積されていくのです。

この現象は単なる偶然ではありません。鮭には、産卵のために故郷の川を激流に逆らって何百キロも遡上するという過酷な運命が待っています。激しい運動と浅瀬で浴び続ける強力な紫外線は、体内に大量の活性酸素を生み出し、筋肉を破壊しかねません。鮭は自らの筋肉を活性酸素のダメージから守り抜くための「生体防御シールド」として、抗酸化物質であるアスタキサンチンを筋肉に蓄積する進化を遂げたのです。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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