蜷川幸雄が遺した演劇の熱狂|灰皿伝説の真相と俳優たちが心酔した理由
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プライベートにおける蜷川幸雄は、家族を深く愛する父親でもありました。長女である写真家・映画監督の蜷川実花との親子関係は、表現者同士としての深いリスペクトで結ばれていました。実花氏は父の過密で壮絶な仕事ぶりを間近で見ながら育ち、その極彩色豊かなビジュアルセンスや表現への飽くなき執念において、間違いなく父のDNAを色濃く受け継いでいます。
2016年5月12日、肺炎による多臓器不全のため80歳で息を引き取った蜷川幸雄。病床にあっても酸素吸入器をつけながら稽古場に通い続け、最期まで舞台のことだけを考え続けた壮絶な生き様でした。
没後10年が経過した現在も、吉田鋼太郎が芸術監督を引き継ぎ「彩の国シェイクスピア・シリーズ」を完結させるなど、蜷川が蒔いた種は花を開き続けています。「妥協するな、自分の内なるマグマを信じろ」という蜷川の教えは、演劇界のみならずあらゆるクリエイターにとっての永遠のバイブルとして、今なお色褪せない評価を獲得しています。