国立競技場はなぜ隈研吾案に?木材劣化の真相と2026年の現在地
国立競技場はなぜ隈研吾案に?木材劣化の真相と2026年の現在地とはどんな影響があるのか? 背景や要点を簡潔に解説します。
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巨大スタジアムとしては異例とも言える設計思想が、「観客席への全体冷暖房(空調)を設けない」という選択です。建設費の抑制とランニングコストの低減、さらに脱炭素への配慮から、自然エネルギーを最大限に生かすパッシブ換気システムが導入されました。
その要となるのが、最上段に設けられた開口部「風のテラス」です。神宮外苑の季節風(夏の南南西風、冬の北北西風)を効率的にスタジアム内部へ引き込み、ピッチから発生する熱や湿気を屋根中央の開口部から外へと排出する自然通風の気流設計が施されています。さらに、補助装置として以下の設備が導入されました。
- 気流創出ファン:無風時に空気の滞留を防ぐため、場内に合計185台のファンを設置。
- ミスト冷却設備:入場ゲートやコンコース周辺に配置し、気化熱による体感温度の低下を促進。
- 座席下部送風口:一部のVIP席や限定エリアにおける局所的な換気補助。
しかし、近年の猛暑日における体感環境については利用者から賛否両論が存在します。「心地よい風が通り抜けて過ごしやすい」という声がある一方で、真夏の昼間のイベント時には「ファンやミストだけでは熱気がこもり、長時間の滞在が厳しい」という現実的な課題も浮き彫りになっています。