東日本大震災から15年の現在地|被災3県の復興実態と福島原発の今
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発災から15年が経過した現在、東北沿岸部の風景は震災直後とは全く異なる表情を見せています。かつて瓦礫が堆積していた沿岸部には、仙台市から青森県八戸市までを結ぶ総延長359kmの「三陸沿岸道路」が全線開通し、物流と観光の動脈として完全に定着しました。被災した鉄道網や主要港湾の整備も完了し、復興インフラの整備状況はハード面においてほぼ最終段階に到達しています。
しかし、岩手・宮城・福島の3県を俯瞰すると、地域によって直面している状況の質には明確な差異が生じています。
岩手県(陸前高田市、釜石市、宮古市など)では、大規模な嵩上げ工事と高台移転によって新たな市街地が形成されました。行政主導の整備が一段落した一方、広大に造成された土地の利用率や、商店街への客足の呼び込みが継続的な議論の的となっています。宮城県(仙台市沿岸部、石巻市、気仙沼市など)は、仙台東部道路の内陸移転や水産加工拠点の集約が進み、産業基盤の再生が先行しました。水産業の再生と水揚げ量の回復に向けた模索が続いています。
一方、地震と津波に加えて原発事故の複合被災となった福島県では、インフラ復旧に加えて放射線低減対策や除染作業という独自の工程を辿ってきました。東北復興における街並みの変化は目覚ましいものがあるものの、コンクリートで整備された新しい街の美しさと、そこに暮らす人々の生活実態との間には、単純な「復興完了」という言葉では括れない複雑なグラデーションが存在しています。