安倍晋三元首相の評価と功罪|歴代最長政権が遺した真実を検証
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外交・安全保障分野において、安倍政権が残した足跡は国際的にも極めて大きな比重を占めています。「地球儀を俯瞰する外交」を掲げ、歴代最多となる80カ国以上を訪問したトップセールスは、日本の国際的地位を刷新しました。
特筆すべきは、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の提唱です。この概念はのちにアメリカをはじめとする西側諸国の安全保障戦略の共通言語となり、日米豪印による協力枠組み「Quad(クアッド)」の主導へと結実しました。また、米国の離脱によって頓挫しかけたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)を「TPP11」としてまとめ上げたリーダーシップは、多国間自由貿易の旗手として海外から絶賛されました。
さらに、集団的自衛権の限定的行使を容認した平和安全法制の整備により、日米同盟の抑止力を大幅に向上させました。台頭する中国やロシアへの現実主義的な対峙と、ドナルド・トランプ元米大統領ら世界の首脳と対等に渡り合ったパーソナルな外交力は、近年の日本外交史において際立った成果として記録されています。