肩の痛みが心筋梗塞の前兆?左肩に走る放散痛の正体と受診目安
肩の痛みが心筋梗塞の前兆?左肩に走る放散痛の正体と受診目安の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
心臓に虚血(血流不足)や組織破壊が生じているにもかかわらず、離れた部位に痛みが広がる現象を医学用語で「放散痛」または「関連痛」と呼びます。肩が痛いからといって原因が肩関節や筋肉にあるとは限らず、内臓からのSOSが投影されているケースが少なくありません。
この関連痛と心臓のメカニズムの鍵を握るのが、神経の伝達ルートです。心臓を取り巻く自律神経(内臓感覚神経)と、左肩や左腕、首、顎の感覚を司る体性神経は、どちらも脊髄の同じ高さ(頸髄から胸髄上部)を経由して脳へと痛みの信号を送っています。
心筋への酸素供給が途絶えて強い痛みシグナルが脊髄に流れ込むと、脳の情報処理が混線を起こし、「左肩や腕が痛んでいる」と錯覚してしまいます。これが、心臓病であるにもかかわらず真っ先に肩に激しい違和感や重だるさが現れる医学的な理由です。