ボロボロの古着が伝説へ|カート・コバーン流グランジの全貌と名作の現在
話題沸騰中の ボロボロの古着が伝説へ|カート・コバーン流グランジの全貌と名作の現在について、詳しいまとめを分かりやすく掲載しています。
カート・コバーンのスタイルを語る上で欠かせないのが、彼が愛用し、のちに神格化された象徴的アイテム群です。それぞれのアイテムに秘められた背景と、現代における価値を詳細に検証します。
1. 伝説となったRevere製モヘアカーディガン
1993年11月、ニューヨークで収録された「MTV Unplugged in New York」でカートが着用したオリーブグリーンのカーディガン。これは1960年代の米アパレルブランド「Revere(リビア)」の製品でした。フロントボタンが1つ欠落し、タバコの焼け焦げ跡が残るこの1着は、2019年のオークションにおいて33万4,000ドル(当時のレートで約3,600万円以上)で落札され、衣料品オークション史に刻まれる記録となりました。モヘア特有の起毛感と、使い古されたくすんだトーンが、彼の内省的な歌声と完璧に共鳴していたことは論を俟ちません。
2. なぜコンバースのジャックパーセルだったのか
カートの足元といえば、コンバースのオールスター(チャックテイラー)やワンスタースエードも有名ですが、最も彼らしいシグネチャーとして語られるのが「ジャックパーセル(Jack Purcell)」です。つま先に刻まれた「スマイル」ラインと、ヒールパッチの「ヒゲ」が特徴的なバドミントンシューズを、彼はボロボロになるまで履き潰しました。選ばれた理由は極めてシンプルで、シアトルのディスカウントストアで安価に入手できたこと、そして当時のパンク/スケーターたちにとって最も気取らない選択肢だったからです。
3. クリスチャン・ロスのオーバルサングラス(型番6558)
1993年に写真家ジェシー・フローマンによって撮影された一連のポートレートで、カートが着用していた巨大な白いオーバルサングラス。これはアイウェアブランド「Christian Roth(クリスチャン・ロス)」のモデル「6558」(後に「Archive 1993」等として復刻)でした。レディースのレトロフューチャーなアイウェアを、無造作なブロンドヘアとダメージデニムに合わせるジェンダーレスな感覚は、90年代初頭において極めて先駆的なスタイリングでした。