グリル金プラ三宮店の閉店理由と現在|名物ハイシの行方と新開地本店の真実
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グリル金プラの歴史は、昭和11年(1936年)にまで遡ります。初代店主が、当時「東洋一の歓楽街」として映画館や芝居小屋がひしめき合っていた神戸・新開地で創業。「金のように輝き、プラチナのように錆びない最高峰の料理を提供する」という矜持を込め、「金プラ」と名付けられました。
外国人居留地や外国航路の船車から伝わった西洋料理を、日本人の味覚に寄り添うように昇華させたのが同店の洋食です。その屋台骨となるのが、仕込みから完成まで最低でも2週間以上を費やす門外不出の「デミグラスソース」でした。
牛スジ、牛骨、香味野菜を寸胴鍋で焼き、煮込み、漉(こ)す作業を幾重にも繰り返すことで生まれるソースは、漆黒に近い深い飴色を誇ります。市販のケチャップや砂糖に頼った甘みではなく、野菜の自然な甘みと牛の濃厚なコク、ほのかなビター感と酸味が調和した重厚な風味が最大の特徴です。
このソースをベースにした代表格が、名物「ハイシライス」です。関西・神戸の洋食界では「ハヤシライス」ではなく、英語のハッシュドビーフ(Hashed beef)が訛ったとされる「ハイシライス」の呼称が古くから受け継がれています。注文ごとに薄切り牛肉と玉ねぎを手早く炒め、熟成デミグラスソースと合わせることで、玉ねぎのシャキッとした食感と肉のジューシーさが際立ちます。
また、神戸洋食の真骨頂である「ビフカツ(ビーフカツレツ)」も外せません。厳選した赤身肉にきめ細かいパン粉をまとわせ、高温の油で表面はサクッと、中は美しいロゼ色(レア〜ミディアムレア)に仕上げる火入れは熟練職人の神技。濃厚なデミグラスソースをたっぷり絡めて頬張るビフカツは、多くの食通の記憶に深く刻まれています。