都営地下鉄と東京メトロはなぜ合併しない?運賃二重払いと上場後の行方
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乗客の間で広く知られている「都営地下鉄はメトロに比べて運賃が高い」という印象は、客観的なデータにも裏付けられています。初乗り運賃や距離ごとの加算額を比較すると、都営地下鉄の運賃水準はメトロより高く設定されています。
都営地下鉄の運賃が高い理由は、前述した路線の建設時期に起因します。地下深くを掘削し、最新の防災設備を張り巡らせた大江戸線や三田線の建設費回収が運賃原価に織り込まれているためです。仮に両社が無理に合併して運賃体系をメトロ基準に引き下げた場合、年間数百億円規模の減収が発生し、設備投資や老朽化対策の原資が枯渇する恐れがあります。
そこで編み出された現実的な解決策が東京の地下鉄における乗り継ぎ割引です。現在、交通系ICカード等でメトロと都営を乗り継ぐ場合、運賃の合計額から一律70円が自動的に割り引かれます。完全な一本化には届かないものの、初乗り二重払いの負担を実質的に大幅軽減するセーフティネットとして機能しています。