「とと姉ちゃん」モデル大橋鎭子の真実と『暮しの手帖』創刊秘話
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大橋鎭子の人生、そして日本出版業界の歴史を根底から変えたのが、天才編集者・花森安治との出会いである。劇中で唐沢寿明演じる花山伊佐次として登場した人物だ。
二人が出会い、共に歩み始めた道は決して平坦ではなかった。終戦直後の1946年、現在の暮しの手帖社の前身となる「衣装研究所」を設立し、スタイルブックの発刊を開始。これが後の伝説的ライフスタイル誌『暮しの手帖』へと結実していく。
創刊当時の裏話として特筆すべきは、徹底的な広告排除の哲学だ。花森と大橋は、企業からの広告収入に一切頼らない独特の経営スタイルを貫いた。「スポンサーの顔色をうかがう誌面では、読者の本当の味方になれない」という固い信念があったからだ。資金繰りが悪化し、明日の用紙代すら危ぶまれる局面が何度も訪れたが、大橋は奔走し、花森の妥協なき誌面作りを裏で支え続けた。