ゲノムと遺伝子とDnaの違いは?解明率100%が拓く医療の未来
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ゲノムの「解読」から「編集」への移行を後押ししたのが、ノーベル賞受賞者ジェニファー・ダウドナらが開発したCRISPR-Cas9技術だ。従来の遺伝子工学を遥かに凌ぐ精度と簡便さでDNA配列を書き換えるこの技術は、農作物の品種改良から難病治療まで世界中に革命を起こした。
だが、技術の飛躍は倫理的な問いを突きつける。かつてSFファンタジーとして描かれた映画『ガタカ』の世界、すなわち遺伝子によって個人の能力や階級が決定される社会は、もはや絵空事ではない。Netflixのドキュメンタリー番組『アンナチュラル・セレクション』が提示したように、DIYバイオハッカーやデザイナーベビーの出現は社会的な議論を呼んでいる。
生命の設計図を人間が自在に書き換える行為に対し、国際的な生命倫理のルール作りが急務となっている。どこまでが治療であり、どこからが能力増強(エンハンスメント)なのか。人類は今、自らの種としてのあり方を問う選択を迫られている。