初代格さん役・横内正が明かす『水戸黄門』秘話と知られざる真相
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国民的ヒット作の舞台裏には、常に予期せぬキャスティングのドラマが潜んでいる。『水戸黄門』の初代格さん役抜擢の背後にも、知られざるエピソードが存在していた。当時、新劇の舞台で着実に実績を重ねていた横内正のもとへ舞い込んだオファーは、まさに青天の霹靂だったという。若手演技派としての期待を背負いながらも、伝統ある時代劇の世界へ飛び込むことには大きな苦悩と葛藤が伴っていた。
東映京都撮影所での撮影は、現代のテレビドラマ制作とは比較にならないほど過酷を極めた。フィルム撮影特有の緊張感が漂う現場で、NGは許されない。印籠を突き出すクライマックスシーンの殺陣や立ち振る舞いひとつ取っても、幾度となくやり直しが命じられた。真冬の川に入り込むロケや、真夏の重厚な衣装での殺陣。そこにあったのは、画面越しにも伝わる本物の役者魂だった。後年、横内自身が明かしたところによれば、現場での妥協を一切許さない演出陣との激しい口論もしばしば発生していたという。だからこそ、あの普遍的な面白さと緊迫感が生まれたのだ。