天然痘を人類はなぜ根絶できたのか?致死率3割の恐怖とウイルスの現在

天然痘を人類はなぜ根絶できたのか?致死率3割の恐怖とウイルスの現在について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

長きにわたり有効な治療法がなかった天然痘に対し、人類が初めて手にした強力な対抗手段が「ワクチン(種痘)」でした。

18世紀末のイギリスの医師エドワード・ジェンナーは、「牛の乳搾りをしている農婦は牛痘(牛の天然痘類似疾患)に感染すると、人間の天然痘にはかからない」という民間伝承に着目。1796年、牛痘に罹患した女性の手の水疱から採取した液を8歳の少年ジェームズ・フィップスに接種し、その後に本物の天然痘ウイルスを接種しても発症しないことを実験によって証明しました。これが近代免疫学の礎となった「牛痘種痘法」の誕生です。

ジェンナーの開発した種痘は世界中に広まり、日本にも江戸時代末期の1849年にオランダ船経由で牛痘苗が伝来。蘭学者の緒方洪庵らが大坂に「除痘館」を開設して全国的な普及に尽力したことで、日本国内の天然痘被害は劇的に減少していきました。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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