箱館戦争の真実と土方歳三の密約!幕末の異彩・榎本武揚の光と影
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彼が目指した国家像の核心には、留学生時代に習得した国際法(万国公法)があった。徳川家のお膝元であった幕府海軍のトップに登り詰めた彼は、開国後の世界情勢を冷徹なまでに冷静に見つめていた。江戸城無血開城の後、軍艦を率いて品川沖を脱出した彼らが向かったのは、未開の地・北海道。そこで建国されたのが、俗に「蝦夷共和国」と呼ばれる仮政権である。
この政権は、日本初の入札(民主的選挙)によって閣僚が選出されるという、当時としてはきわめて先進的なシステムを採用していた。単なる反乱軍ではなく、交戦団体としての国際的承認を得ようと奔走した姿勢は、彼の知的な野心と国際感覚の深さを物語っている。極寒の地で咲いたその理想は短命に終わったものの、民主主義の試行錯誤として日本の政治史に大きな爪痕を残した。