怪談と猥談の女王・岩井志麻子が切り裂く人間心理と創作の暗部

怪談と猥談の女王・岩井志麻子が切り裂く人間心理と創作の暗部の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

詳細を見る

岩井文学の持つ視覚的・心理的グロテスクさは、国境を越えて映像作家たちをも刺激した。その決定打となったのが、映画監督・三池崇史の手によって映像化された『インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜』である。海外のホラーオムニバス企画として制作された本作は、あまりの凄惨さと倫理的タブーへの踏み込みゆえに、全米でのテレビ放映が見送られるほどの事態を巻き起こした。

拷問と愛憎が交錯する遊廓の地獄絵図を、三池監督は極彩色の悪夢として描き出し、原作者である岩井自身も重要な役どころで出演を果たした。文学の言葉が持つ禍々しさが、容赦のない映像美と衝突したとき、何が起きるのか。このコラボレーションは、彼女の作品が単なるローカルな怪談にとどまらず、人間の根源的な残酷性を抉り出す普遍的な強度を持つことを世界に証明した。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest