止まるエスカレーターで体がふらつく理由!脳と小脳の錯覚の正体

止まるエスカレーターで体がふらつく理由!脳と小脳の錯覚の正体を詳しくリサーチ! 読者が気になる 重要ポイントを凝縮して配信します。

詳細を見る

この現象の核心にあるのが、人間の身体を影で支える小脳の「内部モデル」と呼ばれる予測システムだ。歩く、走る、階段を上るといった運動は、いちいち「右足を30センチ出して…」と意識して行われているわけではない。脳科学の知見によれば、小脳があらかじめ結果を予測し、自動的に運動制御を実行しているからこそ、私たちはスムーズに移動できる。

しかし、エスカレーターという文明の利器は、この完璧に見える運動制御システムに絶妙なトラップを仕掛ける。普段、動くステップに乗る際、私たちの身体は無意識に後方へ倒れないよう前傾姿勢をとり、足を強く踏み出す。停止したエスカレーターの前に立ったとき、目の前の段差や金属の質感という視覚刺激が契機となり、小脳は即座に「動くエスカレーター用プログラム」をロードしてしまう。意識では「止まっている」と解かっていても、小脳の自動制御が上書きされて暴走する。この一瞬のギャップこそが、足が鉛のように重く感じられる直接の引き金である。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest