殺人事件は本当に増えたのか?警察庁データとメディア報道の裏側
殺人事件は本当に増えたのか?警察庁データとメディア報道の裏側の真相について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
「件数そのものは増えていなくても、国民が恐怖を感じる理由は確かにある」。元埼玉県警刑事で治安問題に詳しい佐々木成三氏はそう分析する。佐々木成三氏が強調するのは、犯罪の「量」ではなく「質」の劇的な変化だ。かつての殺人事件の多くは、親族間や知人同士の感情の揉れといった人間関係の延長線上で起きていた。
しかし近年目立つのは、SNSを通じて面識のない人間が結びつく匿名・流動型犯罪グループによる事件や、強盗が凄惨な殺人に発展するケースだ。「いつ、どこで、誰が巻き込まれるか分からない」という無差別性や不条理さが増したことが、人々の恐怖心を激しく煽っている。統計の数字には表れにくい「事件の不気味さ」が、体感治安の悪化を決定づけているのだ。