「飲む危険ドラッグ」の真相:ストロング缶が身体を壊す本当の理由

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精神科医であり、薬物依存症治療の最前線に立つ国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦医師は、以前からストロング系チューハイを「飲む危険ドラッグ」と表現し、その自傷行為的な飲み方に警鐘を鳴らしてきた。違法薬物とは異なり合法でどこでも手に入るが、脳に与える依存形成のメカニズムと危険性の質は極めて似通っているという。

最大の理由は、飲料としての「飲みやすさ」と「高濃度エタノールの急速摂取」のギャップにある。本来、高濃度のエタノールは強い刺激臭と焼けるような喉ごしを伴う。しかし、柑橘系フレーバーや強炭酸、人工甘味料でマスキングされたストロング缶は、まるで清涼飲料水のように喉を通り過ぎる。その結果、脳の危険察知センサーが機能する前に大量のエタノールが小腸から一気に吸収され、脳を麻痺させてしまうのだ。

臨床現場からは、従来の患者層とは異なるデータが報告されている。かつてアルコール依存症といえば長年の大酒家である中高年男性が主流だったが、ストロング缶の流行以降、20代〜30代の若年層や女性、さらには「酔うことによるストレス解消」を求める人々が、わずか半年から1年という異例の短期間で重度の依存状態に陥るケースが目立っている。血中濃度の激しい上昇スピードが、脳の神経受容体を急速に変容させるためだ。

森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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