Jalがコンコルド導入を断念した真実と次世代超音速機の衝撃

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しかし、理想と現実の隔たりは冷酷だった。日本航空が最終的にコンコルドの導入を断念し、仮注文をキャンセルするに至った背景には、時代の荒波と航空ビジネスの構造的な壁が存在した。

決定打となったのは、1973年に世界を襲った第1次オイルショックだ。ジェット燃料の価格が跳ね上がる中、超音速飛行のために膨大な燃料を消費するオリンパス593エンジンの燃費性能は、航空会社の財務を直接圧迫する脅威となった。乗客をわずか100人程度しか乗せられない狭小な客室スペースでは、一座席あたりの運航コストが跳ね上がり、一部の超富裕層や政府要人しか利用できない超高額なチケット設定を余儀なくされたのである。

さらに深刻だったのが航続距離の不足と環境問題だ。太平洋を無寄港で横断してアメリカ西海岸やハワイへ達するには、当時のコンコルドの燃料タンク容量はあまりに不足していた。加えて、音速突破時に発生する強烈なソニックブルーム(衝撃音)に対する住民の反対運動が激化。陸地上空での超音速飛行が各国で禁止されたことで、太平洋や大西洋といった海洋ルート以外での運航利便性が著しく損なわれた。運益の計算が成り立たなくなった経営陣は、泣く泣く超音速の夢を手放し、大量輸送を可能にするボーイング747「ジャンボジェット」の大量導入へと路線を切り替えたのである。

斉藤 蓮

斉藤 蓮

デジタルマーケティングコンサルタント

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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