陸自Ah-1Sコブラ全廃の真相|攻撃ヘリ退役と無人機シフトの全貌
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老朽化が進むAH-1Sの後継問題は、日本の防衛調達における屈指の難題として長年議論が紛糾してきました。本来であれば、2000年代初頭に導入が始まったAH-64D アパッチ・ロングボウが完全な後継機となる計画でした。しかし、米国の生産ライン早期縮小に伴う調達コストの天文学的暴騰(1機あたり数百億円規模に跳ね上がり)により、陸自はわずか13機で調達を打ち切らざるを得ない痛恨の挫折を経験します。
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その後、防衛省が検討を進めたのが米海兵隊の主力攻撃ヘリAH-1Z ヴァイパー(AH-1Z Viper)でした。AH-1Zは、AH-1Sと同じコブラの系譜でありながら、エンジンを双発化し、最新の火器管制レーダーとヘルファイア対戦車ミサイル、AIM-9サイドワインダー空対空ミサイルの運用能力を備えた実質的な別世代機です。海兵隊仕様として高度な防錆・洋上運用能力を持つことから、南西諸島防衛の切り札として最有力候補と目されていました。
しかし、最終的に導き出された結論は「AH-1Zの新規導入見送り」と「攻撃ヘリというカテゴリーそのものの廃止」でした。巨額の予算を投じて有人攻撃ヘリを再調達するよりも、自爆型ドローンや多目的UAVを数百機規模で分散調達する方が、島嶼防衛における非対称戦のアドバンテージを圧倒的に高められるという軍事合理的判断が下されたためです。