なぜチーズが赤いのか?表面のワックスの秘密とお勧めペアリング
なぜチーズが赤いのか?表面のワックスの秘密とお勧めペアリングについて知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。
詳細を見る
外皮ではなく、チーズ自体の生地が赤やオレンジに染まっているものの代表が、イギリス・レスターシャー州原産のレッド・レイスターチーズだ。チェダーチーズに似た濃厚でクリーミーな味わいと、ほろほろと崩れる繊細な食感が特徴のこのチーズは、ベニノキの種子から抽出される天然のアナトー色素を使って色付けされている。
歴史的にイギリスの乳製品産業において、チーズの色は質の高さを象徴するものだった。夏場に青々とした牧草を食べた牛から絞るミルクは、ベータカロテンが豊富で自然と黄色みが強くなる。18世紀のチーズ職人たちは、冬場のミルクで作ったチーズにも夏と同等の高品質な見た目を与えるため、無味無臭の安全なアナトー色素を添加し始めた。これが伝統として定着し、今日では鮮烈な赤いコントラストがレッド・レイスターチーズの代名詞となっている。