一目ゴム編みと二目ゴム編みの違いは?伸縮性と厚み、作品別の使い分け基準

一目ゴム編みと二目ゴム編みの違いは?伸縮性と厚み、作品別の使い分け基準の背景について、最新情報を基に徹底解説します。

手編み作品の完成度をプロ級に引き上げるためには、最初の一歩となる「作り目」と最後の仕上げとなる「止め」の体系的な理解が欠かせません。

多くの棒針編み初心者向けの解説では、初心者が最も手を出しやすい「指でかける一般的な作り目」が推奨されます。しかし、この手法でゴム編みを始めると、一番外側の端っこが伸縮しない硬い鎖状になってしまい、せっかくのゴム組織が生かされません。ニットラボ(Knit Labo)や手芸書籍等の専門メディアでも警鐘が鳴らされている通り、伸縮性のある編地には、同じように横へ広がる作り目を選択するのが鉄則です。

現場で推奨される棒針編みの作り目には、大きく分けて2つのアプローチが存在します。

  • 指でかけるゴム編みの作り目:糸の掛け方を表目用・裏目用で小刻みに変え、ダイレクトにゴム編みのループを針上に形成する手法。仕上がりが市販ニットのように極めて薄く美しくなります。
  • 別鎖の作り目から拾う方法:編み物専門サイト(mccoy.jp等)でも紹介されているように、かぎ針で編んだ別糸のくさり目の裏山を拾ってメリヤス編みを数段編み、後から渡り糸を拾い直してゴム編みへ移行する伝統的技巧。時間はかかりますが、目の大きさが均一になりやすく安定感があります。

さらに注目すべきは、編み物配信者(betibettin氏の技法解説など)の間で定評のある「1目ゴム編みの作り目を後から目を交差させて2目ゴム編みに組み替える方法」です。二目ゴム編みの作り目を最初から指で掛けるのは熟練者でもテンション(糸の引き加減)が乱れやすい難関ですが、一目の状態で規則正しく作ってから2段目で目を1目クロスさせて二目ゴム編みに変形させることで、格段に美しい端面が得られます。

また、仕上げの関門となる一目ゴム編み止めのやり方と二目ゴム編み止めのコツにも明確なプロの基準があります。一目ゴム編み止めは「表目は表目同士、裏目は裏目同士」をとじ針で繋いでいくロジカルな動線ですが、二目ゴム編み止めは表目と裏目を跨ぎながら針をくぐらせる複雑なステップを踏みます。二目止めを美しく決める最大のコツは、針を通す際に「目の向き(ねじれ)」を絶対に崩さないこと、そして糸を引きすぎず「編み針にかかっている時と同じ目の大きさ」をキープするテンションコントロールを身体化することです。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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