水素社会の命運握る液化水素運搬船!極低温輸送に挑む日本の勝算
水素社会の命運握る液化水素運搬船!極低温輸送に挑む日本の勝算の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
液化水素運搬船の最大の目的は、エネルギー密度の低い水素ガスを効率よく運ぶことにあります。常圧下において水素をマイナス253度まで冷却すると液体へと相変化し、その体積は気体時の約800分の1まで激減します。これは、先行して確立されているLNG(液化天然ガス)のマイナス162度よりも約90度も低い極限の世界です。
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この極低温を維持するため、船体内のカーゴタンクには高度な宇宙ロケット工学にも通じる真空断熱二重殻構造が採用されています。魔法瓶と同じ原理を巨大な船舶タンクに応用したもので、外殻と内殻の間に真空層を設け、さらに高性能断熱材を封入することで外部からの入熱を極限まで遮断します。
可燃性ガスを運ぶうえで最も重視される安全性に関しても、多重のフェイルセーフが組み込まれています。配管ラインの二重化、不活性ガス(窒素)を用いた常時パージング、高感度水素漏洩検知センサー、そして万が一の異常昇圧を防ぐ安全弁とベントシステムが緊密に連動しています。日本が主導して国際海事機関(IMO)の暫定安全ガイドラインを策定した経緯もあり、液化水素運搬船の仕組みと安全性は国際標準のベースとして強固に確立されています。