ワキガの匂いが好きな心理とは?遺伝子の相性と惹かれる科学的真相

ワキガの匂いが好きな心理とは?遺伝子の相性と惹かれる科学的真相の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

パートナーの脇の匂いを愛おしく感じる背景には、好きな人の体臭に惹かれる科学的根拠の代表格である「HLA(ヒト白血球抗原)遺伝子」の存在が深く関わっています。スイスのベルン大学で行われた著名な実験(通称:匂い付きTシャツ実験)では、男子学生が2晩着続けたTシャツの匂いを女子学生に嗅ぎ分けさせる調査を実施しました。その結果、女性は自分とHLA遺伝子の型が最も離れている男性の汗の匂いを「最も心地よく魅力的」と評価したのです。

HLA遺伝子は体の免疫系を司る極めて重要な仕組みであり、自分と異なる型を持つ異性と結ばれることで、生まれてくる子孫はより多様な病原体に対抗できる強固な免疫システムを獲得できます。生物が生存確率を高めるために獲得した遺伝的多様性とフェロモン効果が、嗅覚を通じて無意識のうちに作動しているのです。つまり、ワキガの匂いが好きな理由とは、遺伝子レベルで「この相手と結ばれるべきだ」と体が告げている生体適合のシグナルにほかなりません。

さらに、その香りの発生源であるアポクリン汗腺とフェロモンの関係も見逃せません。全身にある体温調節用のエクリン汗腺とは異なり、脇や陰部周辺に集中するアポクリン汗腺は、タンパク質、脂質、糖質などを豊富に含んだ分泌液を出します。これ自体は無臭ですが、皮膚表面の常在菌(コリネバクテリウムなど)によって分解されることで、3-メチル-2-ヘキセン酸(3M2H)やチオール類といった独特の揮発性脂肪酸が放たれます。

霊長類の生殖行動において、アポクリン汗腺からの分泌物は自らの位置を知らせ、異性を引き寄せる誘引フェロモンの役割を担ってきました。汗そのものを好んでいるのではなく、そこに溶け込んだ体臭の相性と遺伝的適合性を鼻腔奥の受容体が敏感に察知し、快感や安心感の神経回路へとダイレクトに変換している実態が明らかになっています。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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