男マーク(♂)の意外な起源とは?出し方からトイレ記号の最新事情まで徹底解説
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日常的に使われている「♂」ですが、そのデザインのルーツは古代地中海世界にまで遡ります。♂の由来となっているのは、ギリシャ神話のアレース、ローマ神話における軍神マルス(Mars)です。円の右上から鋭い矢印が伸びる形状は、マルスが戦場で手にする「槍と盾」を象徴化した図案とされています。
古代の占星術師や天文学者たちは、夜空に赤く輝く火星を軍神マルスの星と見なし、この図案を火星記号(マルス)として割り当てました。中世の錬金術においては、火星と強く結びつけられていた金属である「鉄」を表すシンボルとしても重用されていました。
この天文学・錬金術のシンボルを、現在のように男性や雄を指す生物学的マークへと転換させたのが、18世紀スウェーデンの偉大な博物学者カール・フォン・リンネです。1751年に著書『植物学講義』を発表したリンネは、植物の雄花や雄株を手早くメモするための簡略表記として「♂」を採用しました。これがやがて動物学や医学全般へと波及し、世界共通の雌雄記号の歴史における決定打となったのです。