世界を魅了したサックスの巨匠・渡辺貞夫が明かす名曲誕生秘話
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1970年代後半、日本中を巻き込む社会現象となったのが、ビクターエンタテインメントからリリースされたアルバム『カリフォルニア・シャワー』だ。西海岸の乾いた風と突き抜けるような青空をそのまま閉じ込めたようなサウンドは、ジャズというジャンルの枠組みを木っ端微塵に打ち砕いた。テレビCMにも本人が出演し、サックスを片手に笑顔を見せる姿はお茶の間に浸透。「ナベサダ」の愛称は国民的な代名詞となった。
続く『モーニング・アイランド』でもその勢いは止まらない。ニューヨークのトップミュージシャンたちと繰り広げたセッションは、フュージョンという新しい音楽の可能性を極限まで押し広げた。難解になりすぎていたジャズを、誰もが体を揺らし、日常の中で口ずさめるポップアートへと昇華させた功績は計り知れない。彼のサックスから放たれる明るく開放的なトーンは、経済成長に沸く当時の日本を鮮やかに彩るサウンドトラックとなった。