「酒は万薬の長」説は崩壊したのか?最新医学が示す適量飲酒の衝撃
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かつて飲酒の正当化によく使われたのが、いわゆる「Jカーブ効果」と呼ばれるグラフだ。非飲酒者に比べて、少量のアルコールを摂取する人の方的心臓病や脳梗塞などの死亡率が低いという曲線パターンを示したもので、これこそが「酒は適量なら体に良い」とする最大の根拠であった。
ところが、近年の健康医学における大規模な追跡研究やデータ再解析が、この説の盲点を暴き出した。従来の分析には「もともと体調を崩して酒をやめた人(不健康な禁酒者)」が「非飲酒者」の枠に含まれていたため、相対的に少量飲酒者が健康に見えていただけというバイアスが存在していたのだ。不健康な禁酒者を統計から排除した厳密な研究では、Jカーブの谷は消え去り、飲酒量が増えるにつれて死亡リスクは一直線に上昇するグラフへと姿を変えた。長年信じられてきたJカーブは、統計上のマジックだった可能性が高い。