なぜ赤色?レッドカーペットの歴史と裏ルール、最新事情を徹底解剖
なぜ赤色?レッドカーペットの歴史と裏ルール、最新事情を徹底解剖についての疑問解決ガイドをご紹介します。
レッドカーペットの起源は、紀元前5世紀の古代ギリシャにまで遡ります。劇作家アイスキュロスの悲劇『アガメムノン』において、トロイア戦争から帰還したアガメムノン王を迎える際、妃クリュタイムネストラが「神のみが歩くことを許される緋色の敷物」を用意した描写が最古の記録とされています。当時は人間が踏むことすら不敬とされた神聖な領域でした。
赤という色が特別視された最大の理由は、その希少価値と圧倒的なコストにあります。かつて鮮やかな赤を染め出すには、地中海の貝や中南米原産のカイガラムシ(コチニール)から抽出する染料が必要であり、金と同等以上の価値で取引されていました。そのため、深紅の布を敷き詰める行為そのものが、王族や貴族の富と権力を誇示する最高峰のもてなしとなったのです。
近代に入ると、1821年にアメリカ第5代大統領ジェームズ・モンローがサウスカロライナ州を訪れた際、船から降りる大統領のために赤い絨毯を敷いた記録が残っています。さらに1902年、ニューヨーク・シカゴ間を結ぶ高級列車「20世紀特急」が乗客の搭乗案内に赤絨毯を採用したことで、「特別なVIPへの待遇」というパブリックイメージが一般に確立されました。
映画界で初めて導入されたのは1922年のハリウッドです。映画『ロビン・フッド』のプレミア上映会で興行主シド・グローマンが劇場の前に敷いたのが始まりでした。その後、1961年の第33回アカデミー賞授賞式でテレビ中継に組み込まれたことを機に、世界中へその華やかなイメージが定着しました。