古事記と日本書紀の違いを解説!国内向けと対外向けで異なる目的の真相
古事記と日本書紀の違いを解説!国内向けと対外向けで異なる目的の真相に関する最新のニュースをまとめてご紹介します。関心のある方は必見です。
似通った時代に、なぜ同じ日本の起源を語る歴史書が2つも作られたのでしょうか。その真相は、「誰に向けて書かれたのか」というターゲット層の違いにあります。
企画の発端は、7世紀後半に即位した天武天皇にさかのぼります。天武天皇は、諸豪族がそれぞれ都合よく伝承していた歴史の誤りを正し、天皇を中心とした国家統合の正統性を示すために歴史書の編纂を命じました。しかし、その目的は大きく2つに分岐していったのです。
1つ目の目的は、日本国内の皇族や豪族たちに向けて「なぜ天皇家が国を治める資格を持つのか」をドラマチックに納得させることでした。これに応えたのが国内向けの古事記です。皇室のルーツを神話の時代から情感豊かに描き出し、身内の結束と正統性を固める役割を担いました。
もう1つは、大国・唐(中国)や朝鮮半島の新羅といった諸外国に向けて「日本は独自の古い歴史と確固たる法制度を持つ一人前の文明国である」と誇示することでした。当時、白村江の戦い(663年)の敗北などを経て、日本は国際社会での孤立を防ぎ、独立を守る強い対外アピールを迫られていました。そこで天武天皇の皇子である舎人親王(とねりしんのう)らが中心となり、国際規格に則った外国向けの国家正史として完成させたのが日本書紀です。