【2026】万燈会とは?なぜ灯すのか・東大寺など名所の由来と見どころ
【2026】万燈会とは?なぜ灯すのか・東大寺など名所の由来と見どころとは一体何なのか? 専門的な分析を整理してお届けします。
「万燈会」の一般的な読み方は「まんとうえ」(寺院によっては「まんどうえ」)であり、「万灯会」とも表記されます。文字通り「無数の灯明(とうみょう)をともして仏・菩薩を供養する法会」を指す、きわめて格式高い仏教の伝統行事です。
では、一体なぜこれほど多くの灯火を捧げるのでしょうか。その起源は、古代インドの仏教経典『賢愚経(けんぐきょう)』に記された「貧者の一灯、長者の一万灯」という有名な故事にさかのぼります。富者が誇らしげに寄進した一万の豪華な灯火が風で消えてしまったのに対し、貧しい女性ナンダーが真心を込めて捧げた小さなたった一つの油灯は、強風が吹いても決して消えずに輝き続けたという教えです。
仏教において灯火は、世の中の無知や迷いという「無明(むみょう)の闇」を照らし出す智慧の象徴とされています。万燈会で無数のろうそくに火を灯す行為には、自らの過ちを仏の前で懺悔(さんげ)して心の闇を払い、計り知れない功徳(くどく)を積むという意味が込められているのです。
日本においては、奈良時代の神亀年間(720年代)に聖武天皇が催したのが記録上の始まりとされ、平安時代以降はお盆(盂蘭盆会)や地蔵盆の時期と結びつき、先祖の御霊(みたま)を迎え導くための追善供養としても広く定着していきました。