刻むのは名前ではなく記憶。「はんこのNorio」が対話と手彫りで創り出す手彫りスタンプの魅力
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norio氏の芸術的バックボーンは、京都精華大学で学んだ日本画にあります。余白の美や繊細な線描、自然や生命に対する観察眼は、現在の小さなゴム版彫刻の中に惜しみなく注ぎ込まれています。
大学卒業後、彼女が選んだのは美術館の壁を飾る巨大なキャンバスではなく、人々の日常の手元に残る手のひらサイズの「はんこ」でした。2005年にスタートしたこの取り組みは、当初から「対話」を軸に置いたユニークなものでした。
「お客様がどんな思いでこのはんこを作りたいのか。何が好きで、誰に贈りたいのか」。言葉を交わしながらスケッチブックに線を走らせ、合意が得られた瞬間に彫刻刀を動かし始める。この一連のプロセスこそが、norioはんこの真骨頂と言えます。