有機物と無機物の違いは?炭素と燃焼で見分ける決定版ルールと例外
有機物と無機物の違いは?炭素と燃焼で見分ける決定版ルールと例外に関する疑問を丁寧にまとめました。詳細な解説をご覧ください。
一般生活における大きな誤解のひとつに、「オーガニック=天然・自然物=有機物」「プラスチックや化学製品=人工物・無機質=無機物」というイメージの混同があります。日常会話で使われる「有機栽培」などの語感に引っ張られ、人工的に合成された石油化学製品を無機物だと思い込んでしまうケースが後を絶ちません。
しかし、化学的な定義においてプラスチックは紛れもない有機物です。ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ペットボトルに使われるポリエチレンテレフタラート(PET)は、太古のプランクトンや生物の遺骸が数億年かけて変成した石油(原油)を精製・重合して作られています。
その分子構造は、炭素原子(C)が数千から数十万個も強固に手を結び合った長大な「炭素骨格」そのものです。バーナーで熱すれば特有のにおいを放ちながら燃焼し、大量の二酸化炭素と水を発生させます。現代のプラスチックリサイクルや熱回収(サーマルリサイクル)において高熱量が得られるのも、プラスチックが純度の高い有機化合物であることの明確な証明です。
「天然か人工か」は分類基準に一切関係ありません。人工的に合成されたナイロンなどの合成繊維、合成医薬品、合成ゴムもすべて有機物であり、逆に天然に存在する水や空気、岩石、砂はすべて無機物です。