スイスフランショックの再来はあるか?急変動の舞台裏と防衛術

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2015年1月15日午前10時30分(スイス時間)。トーマス・ジョルダン総裁(当時)率いるスイス国立銀行(SNB)が放った短い声明文が、世界の金融市場を根底から揺るがした。それは、過去3年以上にわたり頑なに維持されてきた1ユーロ=1.20スイスフランの防衛ラインを突如として放棄する、事実上のユーロスイスフラン為替上限撤廃(ペッグ制解除)の通告だった。

直前まで「上限維持は金融政策の柱」と繰り返していた中央銀行の歴史的Uターン。背景にあったのは、大規模な量的緩和に踏み切ろうとしていた欧州中央銀行(ECB)の動きだ。膨大に押し寄せるユーロ売り・スイスフラン(CHF)買いの津波を買い支え続けることは、SNBのバランスシートを制御不能なリスクに晒す限界に達していた。防波堤が決壊した瞬間、買い圧力は一気に爆発し、歴史上類を見ない急激な通貨高が市場を直撃した。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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