歯医者でなぜ猛毒フッ酸が?八王子誤塗布事件の真相とフッ素の違い

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フッ化水素酸の毒性が他の強酸(塩酸や硫酸など)と一線を画すのは、「低カルシウム血症」を引き起こす浸透毒性にあります。

フッ酸が皮膚や粘膜に付着すると、強い刺激感とともに組織深部へと急速に浸透します。血液中に侵入したフッ化物イオンは、生体にとって不可欠な血中カルシウムイオン(Ca²⁺)およびマグネシウムイオン(Mg²⁺)と強力に結合し、不溶性の沈殿物(フッ化カルシウム)を形成します。

この結果、血中のカルシウム濃度が急激に枯渇する急性低カルシウム血症に陥り、神経伝達の遮断、激しい不整脈、心室細動が誘発され、最終的に心停止へと至ります。八王子の事故で女児が急速に衰弱した原因も、この電解質異常による急性中毒でした。

万が一、産業現場等でフッ酸の曝露や誤飲が発生した際の医療現場における応急処置としては、直ちに大量の水で洗浄するとともに、フッ素イオンを無毒化するためのグルコン酸カルシウムの局所投与や点滴静注が不可欠とされています。

森 瞳

森 瞳

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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