元大関・琴風の現在と激動の歩み|大怪我の復活劇と名曲の真相

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大関に昇進し、国民的な人気力士となった琴風の知名度をさらに全国区へと押し上げたのが、1982年にリリースされたシングル曲『まわり道』(作詞:水木かおる/作曲:伊賀富佐雄)です。現役の大関が歌謡曲を歌うという企画自体が異例でしたが、レコードの売上枚数は累計60万枚を超えるメガヒットを記録しました。

伸びやかで情感豊かな美声はもちろんのこと、多くの国民の琴線を揺さぶったのは、その歌詞と琴風自身の人生が見事に重なり合っていた点にあります。「まわり道したけれど…」という歌詞のフレーズは、選手生命の危機から地道な努力で這い上がってきた琴風の足跡そのものでした。当時の歌番組や特番に土俵の合間を縫って出演する姿は、怪我に苦しむ人々や挫折を味わった多くのリスナーに勇気を与えました。

この大ヒットの陰には、常に夫を陰から支え続けた妻・喜代子さんをはじめとする家族の献身的な支えがありました。派手な芸能活動に溺れることなく、本業の相撲において大関の地位を守り抜き、1983年1月場所では大関として2度目の幕内最高優勝を飾るなど、土俵と歌の双方でプロフェッショナルとしての誇りを貫き通しました。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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