徳川綱吉「生類憐れみの令」は悪法か?天下の犬公方が隠した真の狙い
徳川綱吉「生類憐れみの令」は悪法か?天下の犬公方が隠した真の狙いについて見逃せない 注意点を厳選して解説いたします。
「生類憐れみの令に違反すると即座に死刑になった」というイメージも、事実とは大きくかけ離れています。24年間にわたる同令の適用期間中、処罰された事例は約70件前後にとどまり、その大半は庶民ではなく綱紀粛正を求められた「武士や幕臣」でした。
側近の柳沢吉保らが主導した司法判断において、庶民への適用は極めて寛容でした。犬同士の喧嘩を止められずに死なせてしまった町人に対しては「お説教」や「過料(軽い罰金)」程度で済むケースがほとんどであり、死刑や流罪といった重罰が下されたのは、以下のような極端に悪質なケースに限定されていました。
- 幕府の禁令を公然と無視し、犬や馬を商業目的で大量虐殺・密売した者
- 道端に放置された病人を介抱せず、故意に見殺しにした宿場役人
- 主君の命を軽視し、辻斬りや暴力沙汰を起こした武士
綱吉が真に処罰の対象としたのは、生命を軽んじる特権階級の驕りや、人道に反する悪質な犯罪者たちだったのです。