山椒とは?花椒との違いや痺れの正体・下処理と保存法を徹底解説
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山椒は、ミカン科サンショウ属の落葉低木であり、日本全土の山野に自生する日本固有の香辛料植物です。柑橘類と同じミカン科に属しているため、葉や果実を指ですり潰すと、レモンやライムにも通じる極めて爽やかなシトラス香が立ち上ります。雌雄異株(しゆういしゅ)の特性を持ち、実をつけるのは雌株のみという点も植物学的な特徴の一つです。
日本料理において山椒ほど部位ごとに名前を変え、季節の移ろいとともに食される植物は他にありません。春先に出る柔らかな若葉は「木の芽」と呼ばれ、吸い物や筍料理のあしらいとして手のひらで軽く叩いて香りを引き出します。初夏に咲く直前の花蕾は「花山椒」として高級料亭の鍋料理などで珍重され、初夏に実る青い未熟果は「実山椒(青山椒)」として佃煮や下茹で調理に使われます。そして秋に完熟して割れた赤褐色の果皮を乾燥・粉砕したものが、お馴染みの「粉山椒」です。
また、日本国内で栽培されている山椒には主に2大系統が存在します。大粒でぶどうの房のように実がつき、強い芳香と痺れを誇る和歌山県発祥の「ぶどう山椒」と、枝にトゲがなくフルーティーで穏やかな風味が特徴である兵庫県発祥の「朝倉山椒」です。現在、日本の栽培山椒の約7割は和歌山県産(ぶどう山椒)が占めており、国内最高峰のブランドとして市場を牽引しています。