刑法唯一の死刑専科「外患誘致罪」とは?適用例ゼロの真相と法的現実
刑法唯一の死刑専科「外患誘致罪」とは?適用例ゼロの真相と法的現実について見逃せない 事実を分かりやすく解説いたします。
外患誘致罪が成立するためには、法律上の厳格なハードル(構成要件)をすべてクリアしなければなりません。外患誘致罪の成立要件は大きく分けて「外国との通謀」と「日本国に対する武力行使」の2点に集約されます。
ここでの「外国」とは国際法上の主権国家を指し、テロ組織や民間団体は原則として該当しません。「通謀」とは、単に外国と意思疎通を図るだけでなく、相手国と連絡を取り合い、意思を相通じて武力行使を合意・画策することを意味します。さらに「武力行使」とは、国際紛争において軍事力を用いた攻撃(侵略戦争の勃発など)を指し、単なる外交的圧力や経済制裁、サイバー攻撃の軽微な事案などはこれに含まれません。
外患誘致罪と外患援助罪の決定的な違いは「自ら武力行使を導いたか(誘致)」か、それとも「すでに武力行使を行っている敵国を支援したか(援助)」という点にあります。どちらの罪も「外国からの武力行使」が現実の前提条件となるため、平和時に情報漏洩や反日的とみなされる政治活動を行ったとしても、これらの外患罪に問うことは法解釈上不可能です。