椎名林檎とグレッチの真相|名曲に刻まれた伝説と愛機遍歴の全貌
椎名林檎とグレッチの真相|名曲に刻まれた伝説と愛機遍歴の全貌を詳しくリサーチ! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。
デビューアルバム『無罪モラトリアム』に収録され、今やJ-POP/J-ROCKクラシックとして君臨する「丸の内サディスティック」。その歌詞の中でも、ひときわリスナーの耳を掴んで離さないのが次のフレーズです。
「マーシャルの匂いで飛んじゃって大変さ 毎晩絶頂に達して居るだけ ラットひとつを商売道具にしているさ そしたらベンジー、あたしをグレッチで殴って」
ここで歌われる丸の内サディスティックの歌詞の意味は、単なるマゾヒスティックな表現にとどまりません。当時10代から20代へと向かう椎名林檎が抱いていた、音楽への渇望、都会の孤独、そして強烈なロックへの憧憬が凝縮されています。「グレッチで殴って」という言葉は、暴力を望んでいるのではなく、「本物のロックの衝撃で自分の頭や魂を打ち砕いてほしい」という極限の愛情表現にほかなりません。
あえてフェンダーやギブソンではなく「グレッチ」という固有名詞を選んだ理由は、後述する彼女のルーツと、グレッチという楽器が持つ独特の無骨さ・気品・危険な色気が楽曲の世界観に不可欠だったからです。