風屋ダムの水位が示す危険信号:吉野・十津川の治水、水力発電、そして堆砂問題の真実
話題沸騰中の 風屋ダムの水位が示す危険信号:吉野・十津川の治水、水力発電、そして堆砂問題の真実について、主要な情報をご紹介しています。
風屋ダムの水位を語る上で、近年避けて通れない深刻な課題が「堆砂(たいさ)」問題です。山々が鋭く削られた脆い地質を持つ十津川流域では、大雨のたびに大量の土砂が河川に流れ込みます。
1960年の竣工から60年以上が経過した風屋貯水池の底には、膨大な量の土砂が積み重なっています。計画時の想定を超えるスピードで堆砂が進むと、以下のような深刻な悪影響をもたらします。
第一に、水量を蓄えられる「実質的な水深」が浅くなり、有効貯水容量が減少します。数値上の水位が同じ290mであっても、底に土砂が溜まっている分、実際に蓄えられている水の総量は昔よりも少なくなっているのです。
第二に、最低水位(265.0m)付近にある取水口に土砂が迫ることで、発電施設や放流設備の機械類を傷めるリスクが高まります。J-POWERは大型重機やドレジャー(浚渫船)を投入し、貯水池の底から泥砂を取り除く継続的な浚渫作業を実施していますが、流入する自然の土砂量との闘いは今も続いています。