敷金と礼金の基礎知識と契約術!ゼロ物件の罠と退去トラブル回避法

敷金と礼金の基礎知識と契約術!ゼロ物件の罠と退去トラブル回避法に関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。

賃貸契約の金銭トラブルを防ぐ第一歩は、敷金と礼金の法的根拠を正しく切り分けることにある。混同されがちだが、両者の性質は対極に位置している。

敷金は、家賃の滞納や借主の過失による損害を担保するために、あらかじめ家主へ預託する「担保金」だ。民法上にも明記されており、原則として家賃滞納や過失による修繕費用を差し引いた残額は退去時に借主へ返還される。担保である以上、何事もなければ手元に戻ってくる性質の資金だ。

対照的なのが礼金である。高度経済成長期の住宅難の時代、部屋を貸してくれる家主に対して「住まわせてくれてありがとう」という謝意を込めて渡した金銭が慣習化したものだ。法的な返還義務は一切なく、契約が成立した時点で家主の収益となる。人口減少と空室増加が進む現代の不動産業界において、昭和の遺物ともいえるこの謝礼金システムが依然として存続しているエリアは多い。

賃貸借契約を交わす際、借地借家法が借主の権利を強力に保護している一方で、礼金の支払いは契約自由の原則に基づいている。礼金は単なる慣習的な上乗せ費用に過ぎず、物件の供給過多が続く地域では真っ先に減額交渉の余地が生まれるポイントでもある。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest