リグレーフィールドのツタに潜む魔境!消えた白球とレンガ壁の全真相
リグレーフィールドのツタに潜む魔境!消えた白球とレンガ壁の全真相に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。
野球ファンや旅行者の間でしばしば疑問視されるのが、「ツタの種類」と「季節ごとの外観の激変」です。中継映像で眩しいほどの緑を見慣れているファンが4月の開幕シリーズを現地観戦すると、「ツタが枯れているのではないか?」と驚愕することが少なくありません。
リグレー・フィールドの外野を覆っている植物の主体は、学名をパルテノキッスス・トリクスピダータ(Parthenocissus tricuspidata)と呼ぶボストンツタ(ツタ科ツタ属)です。これに常緑性の強いイングリッシュ・アイビー(ウコギ科)が一部ブレンドされています。ボストンツタは落葉性植物であるため、シカゴの厳寒期には完全に葉を落とし、休眠状態に入ります。
そのため、球春到来を告げる4月上旬のリグレー・フィールドでは、ツタの葉は一枚もなく、乾いた茶色のツタの蔓(つる)が剥き出しの赤レンガに複雑な幾何学模様を描いているだけです。この時期の打球はレンガに直撃して激しく跳ね返り、ツタによるボール消失はまず起こりません。
5月中旬から6月にかけて気温が急上昇すると、一気に若葉が芽吹き、初夏から真夏にかけては厚さ数十センチにも及ぶ濃密な緑の絨毯が完成します。そしてポストシーズンが争われる秋風の10月を迎えると、ツタは鮮やかな赤や深みのあるワインレッドへと美しく紅葉し、シーズン終了とともに静かに落葉していきます。生きているスタジアムだからこそ味わえるこの四季のグラデーションこそが、リグレーの真の美しさなのです。