モズの早贄はなぜ串刺しにする?残酷な習性の真相と求愛の秘密
モズの早贄はなぜ串刺しにする?残酷な習性の真相と求愛の秘密について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。
早贄という串刺しの習性には、保存食や求愛アピールとは別にもうひとつ、解剖学的な重要な理由が存在します。それは「獲物を食べるための固定具」としての役割です。
タカやフクロウといった本格的な猛禽類は、強靭な握力を持つ足の爪で獲物をしっかりと地面に押さえつけ、鋭いくちばしで肉を引きちぎって食べます。しかし、スズメの仲間であるモズは、くちばしこそ鉤状に曲がって鋭利なものの、足の握力は木の枝に止まる程度に弱く、暴れる獲物を足で押さえつけることができません。
そこでモズは、鋭い小枝やトゲを「フォーク」や「万力」の代わりとして利用します。獲物を枝に突き刺して固定することで、頭部を振りながら効率よく肉を引きちぎり、骨や皮を解体して丸呑みできるサイズへと加工しているのです。実際、秋に捕獲した大型のカエルを枝に刺し、その場ですぐに頭部だけを解体して食べる場面も頻繁に観察されています。