6月30日になぜ水無月を食べる?初夏を彩る和菓子の由来と厄除けの秘密
6月30日になぜ水無月を食べる?初夏を彩る和菓子の由来と厄除けの秘密についての真相をご紹介します。
6月の和菓子を語る上で欠かせないのが、自然の情景をそのまま切り取ったかのような造形美です。中でも若鮎は、初夏の訪れを告げるシンボルとして全国で愛されています。
若鮎の時期は毎年5月中旬から7月上旬にかけてピークを迎えます。ふんわりと香ばしく焼き上げられた楕円形のカステラ生地(調布皮)に、モチモチとした求肥を挟み、職人が一本一本手作業で焼き印を押して目とエラ、ヒレを描きます。関東では求肥のみを包むのが主流ですが、関西や岐阜などの鮎処では餡や抹茶餡を合わせる店もあり、地域ごとの個性を楽しむのも一興です。
一方、上生菓子の世界で主役を張るのが紫陽花です。職人は主に2つの技法を用いて雨に煙る花を表現します。ひとつは、細かく刻んだ色とりどりの錦玉羹を白餡のまわりに散らし、光の乱反射で濡れた花びらを再現する手法。もうひとつは、繊細なぼかし技術を用いた練り切りによって、移ろいゆく紫や藍の色彩を立体的に造形する手法です。
透明な寒天の中に青楓(あおかえで)や金魚を泳がせた工芸菓子のような錦玉羹は、切り分けるたびに異なる表情を見せ、見る者の心を穏やかな涼感で満たしてくれます。