涙が止まらない『マリと子犬の物語』実話の奇跡と知られざるその後
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映画の原点となったのは、2004年10月23日に発生した新潟県中越地震です。最大震度7の激震に見舞われ、土砂崩れによって道路が寸断され完全な孤立状態に陥った新潟県古志郡山古志村(現在の長岡市山古志地区)に、柴犬のマリとその生まれたばかりの3匹の子犬が暮らしていました。
本震の発生時、マリの飼い主であった池田富代治(とよじ)さんは自宅の倒壊によりタンスなどの下敷きとなり、身動きが取れなくなりました。その窮地を救ったのがマリでした。自身も怪我を負いながら必死に瓦礫を掘り起こし、顔を舐めて励まし続けたことで、飼い主は意識を保ち自力での脱出に成功したのです。
しかし、本当の試練はその後に訪れました。余震が続くなか、自衛隊のヘリコプターによる全村民の緊急避難が決定されます。極限状態の人命救助オペレーションにおいて、当時の防災規定ではペットの同伴搭乗は許可されませんでした。泣く泣く少量の食料を残し、マリと子犬たちを無人の村に残して飛び立つしかなかった飼い主の無念さは、想像を絶するものがありました。