なぜ転売ヤー撲滅は困難か?法規制の壁と2026年最新撃退法の全貌

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ネット上でどれほど批判を浴びても、転売ヤーという存在がなくならない根本には、日本の法律体系における「所有権の保護」と「契約自由の原則」という強固な法理の壁が存在する。法曹関係者への取材によると、民法上、一度正規の売買契約を結んで代金を支払い取得した物品は、購入者の完全な所有物となる。これをいくらで誰に売却しようと、原則として当事者間の自由であり、単に「価格を釣り上げて売る行為」そのものを一律に禁じる一般法は現行法制下に存在しない。

現在、高額転売に対して明確な刑事罰を科せる数少ない枠組みが、2019年に施行されたチケット不正転売禁止法だ。しかし、この法律が適用される対象は「特定興行入場券」に限られており、主催者の同意のない有償譲渡の禁止が明記され、日時や座席指定、購入者の本人確認が行われているチケットのみを保護対象としている。ホビー商品やブランド品、電子機器などは法律の枠外に置かれており、行政や警察が直接介入して逮捕・立件することは法構造上きわめて難しい。

さらに、古物営業法による規制も万能ではない。営利目的で反復継続して「中古品(古物)」を売買する際には古物商許可が必要となるが、自身で使う目的で購入したと主張された場合や、未開封の一次流通品を個人の私物整理として出品された場合、脱法的な抜け道を完全に塞ぐことは困難を極める。品薄が生む「定価以上の対価を払ってでも今すぐ手に入れたい」という消費者の強烈な欲求と、転売差益で短期間に数万〜数十万円を稼ぎ出そうとする個人の思惑が合致する限り、市場原理として転売行為が再生産され続ける仕組みがそこにある。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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