山下雅也の音色が紡ぐ情熱と静寂:広島から世界へ響くサクソフォーンの軌跡
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ソロ活動と並行して、山下雅也の重要なキャリアの柱となったのが、ピアニスト富永やよいとのデュオ活動である。サクソフォーンとピアノという、音響特性の全く異なる2つの楽器を調和させる試みは、妥協のないアンサンブル能力を要求される。
ふたりの息の合ったインタープレイは瞬く間に評判を呼び、福山市のふくやま文化ホールをはじめとする各地のホールで定期的な演奏活動を展開していった。
アウフタクトレーベルからの鮮烈なCDデビュー
この二人の結実としてリリースされたのが、アウフタクト・レーベルの発行第1弾CDとなった『スカラムーシュ』である。タイトル曲であるダリウス・ミヨーの『スカラムーシュ』は、軽快なリズムとブラジル音楽の影響を受けた陽気な展開が特徴の名曲だ。
- 軽快なリズム処理: サクソフォーン特有のアタック音を活かした歯切れの良いパッセージ。
- ピアノとの対話: 富永やよいの色彩豊かなピアノ伴奏と絶妙に絡み合うフレーズ感。
- 緩急の表現力: 第2楽章で見せる哀愁を帯びたノスタルジックな音色と、第3楽章の圧倒的なアジタート。
このCDはクラシック・サクソフォーン愛好家のみならず、幅広く音楽ファンに受け入れられ、デュオとしての確固たる地位を築くきっかけとなった。